POWER OF INNOVATION

世界を変えるNTTの最先端テクノロジー

B2B2Xコラボレーション事例

時速300km超 世界のトップドライバーを支えるNTTの生体情報ソリューションがスポーツの新たな可能性を切り拓く

画像:米国インディカー・シリーズのレーシングドライバーの心電波形(ECG)や心拍、胸部の筋電(EMG)などの生体情報の取得に挑む。

近年、野球やサッカーなど、様々なスポーツ分野において、科学的視点からトレーニングを見直したり、データを活用した選手の身体能力技術の強化、分析データを活用した新たな戦略など様々な競技の「戦い方改革」が行われています。
その背景には、急速なテクノロジーの進化と、コアな技術の応用のすそ野の拡大があることは間違いありません。

米国インディカー・シリーズでの実証実験

これまでは、人間の感覚や勘に頼りがちであった選手個々のコンディションやノウハウをデータとして蓄積し、多角的に分析することによって可視化。
それが可能となった要因は、情報技術を活用した、データ取得や集計、分析、さらにその先にある、データ活用によるソリューションの開発などが加速している点が挙げられます。

そんな時代の流れを先取りする形で、NTTデータがチャレンジしていたのが、2015年3月から8月に行われた米国インディカー・シリーズ期間に実施した実証実験。ハイスピードなカーレースの世界において、走行時のドライバーの生体情報を取得するという画期的な試みです。

この実験で用いられたのが、東レ株式会社とNTTの異業種コラボレーションによって誕生した機能素材「hitoe®」。「hitoe®」は導電性高分子をニット状の名のファイバーに含侵させることで、非金属素材でありながら、生体信号を高感度に検出することを可能としたもので、この素材を体表面に密着させることで、人の心拍数や心電波形、R波の間隔から推定されるリラックス度などが取得できます。

画像:「hitoe®」技術を活用したドライバーのアンダーシャツ

「hitoe®」技術を活用したドライバーのアンダーシャツ

身体の状態を瞬時に把握できる「hitoe®」の技術

面積が広く密着性も高い、さらに安定した生体情報が取得できる「hitoe®」は布状の素材で加工も洗濯も自由に行うことができ、一般的なウェアを着用するのと変わらず着るだけで生体情報のセンシンクグが可能となっています。

画像:「hitoe®」は、スポーツ時等の汗をかくシーンにておいても生体信号測定が可能で、心拍数も計測できる。

「hitoe®」生地

スタートから30秒で時速200km、1分で時速320kmに到達し、最高時速は378kmに達するインディカー・シリーズは、「フォーミュラカー」を使用する北米最高峰のモータースポーツ。

NTTデータは「hitoe®」技術を用いて、レース安全管理規定に合わせた素材と新規作成し、このような過酷な条件下にあるレーシングドライバーの心電波形(ECG)や心拍、胸部の筋電(EMG)などの生体情報の取得に挑みました。

ステアリング動作時に、外側へのGにあらがう姿勢制御や筋肉収縮の状態、あるいは加速時に比べて減速時に心拍数が上昇するなど、車の走行状態と身体の関係を見て取ることに成功。これにより、これまで見えなかった、高速レースに挑むドライバーの非常に高い身体能力やドライビング状況を可視化することができました。この結果は、ドライバーの身体トレーニング、スキルアップ、事故防止等への活用が期待されます。

画像:ドライバーにかかる身体的負荷イメージ

ドライバーにかかる身体的負荷イメージ

生体情報活用ソリューションへの期待

「hitoe®」着用による生体情報の取得、および分析の技術は、スポーツのみならず、医療・ヘルスケアなど他の分野への応用も期待されています。

例えば、医療でいえば、リハビリ患者の心拍数および活動情報を24時間モニタリングすることで、その効果を客観的に計測。介入の適切化、早期回復への貢献が考えられます。
また、ロジスティックスや交通など、産業ドライバーに適用することで、運行リスクの早期発見や安全管理に貢献できる可能性があります。

画像:「hitoe®」技術を活用したドライバーのアンダーシャツ着用イメージ

もちろん、来るべく2020年に向けて、この生体情報活用ソリューションが、カーレース以外のスポーツ分野に波及していく可能性もあり、科学的根拠に基づいたトレーニングを実現し、それによる日本の選手のさらなる活躍も期待できます。

NTTデータではインディカー・シリーズでの取り組みによって得られた技術や知見を基に、スポーツ分野で適用できる新たな生体情報活用ソリューションの開発など、様々なジャンルのプロジェクトへの展開を進めながら、新たな生体情報ソリューションの開発とサービス創出を推進してまいります。